ボルダリング 手首の痛み 対応方法を考えるー実践編ー
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手首の痛み 対処方法
前回、手首の構造と痛みの原因について少し書いていました。
手首の痛みは繰り返しやすく、その度にグレードを下げて登らないといけなくなります。
実際、私も痛みを繰り返していました。
今回はなるべく痛みを出さない、再発させないようにする対処法を考えていきます。
手首の筋肉
手首のケアをする前に、筋肉について少しご紹介します。
その方がイメージしやすいです。
指を伸ばす、手首を上に上げる(背屈)筋肉
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指を曲げる(握る)、手首を下に向ける(掌屈)筋肉
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手首を動かす筋肉と言ってもこれらの複数の筋肉がしっかりと働かないと正確に動かすことができません。
意外に多くの筋肉が関係していることがわかります。
筋肉のバランス
ーマッスルインバランスー
この数多くの筋肉をうまく使うには両方向の筋力がバランス良くなければいけません。
どちらか一方の筋肉が極端に強い、または硬くなればバランスは崩れてしまい、手首の負担を増やす可能性があります。
手首を上げる筋肉 伸筋の重要性
力を上手く出すには、筋肉の量も大事ですが、関節を固定することが重要です。
固定するためには、伸ばす筋・曲げる筋を同時に使うことで手首の安定性がえられます。(同時収縮と言います)
そのためには指を曲げて握る筋肉ばかり鍛えていても、その基礎となる関節を安定させることはできません。
さらにもう一つ、伸筋が働くことによって作用するもう一つの大きな特徴があります。
テノデーシスアクションです
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手首を上げることで、指を曲げる筋肉を使わずに指を曲げることができます。
私たちも普段の生活でも、お箸を使うときや、物を取るときなど無意識に使っています。
つまり、掴む動作をより楽にしてくれている作用です。
この作用、クライミングにも応用できそうですね。
掴むときに手首を曲げすぎている人は効率が悪く、手首の負担も大きくなっている可能性があります。
なので手首の負担を減らすには曲げる筋肉である屈筋だけでなく、伸筋が重要ということがわかってきましたと思います。
実践編
どうすれば、効率良く手首の負担を少なくできるのか
私が普段行っている簡単なコンディショニングを書いていきます。
ストレッチ
まずは伸筋を生かすためには、屈筋のストレッチからおすすめします。
手首や指を曲げることを続けているとその筋肉はこわばり、硬くなっていきます。
硬くなることでアンバランスが生じて伸筋がうまく働かなくなってきます。
屈筋の過負荷→屈筋のこわばり→柔軟性の低下、硬くなる=伸筋が十分に使えない
こんな感じです。なのでまずはストレッチです。
ストレッチ方法
オーソドックスなストレッチ方法ですが、 一番手軽です。
ポイントとしては手首を曲げるだけではなく、肘を矢印の方向へ動かすことで、効率良く筋肉を伸ばすことができます。
肘を動かすときに手首が一緒に動かないように注意してください。
方法
手首の痛みが出ない範囲でお願いします。(手首を下にしている写真は痛い人が多いので無理にしなくても大丈夫です。)
一回20秒程度を3セット
筋肉が伸びて「痛気持ちいい」ぐらいがベストです。
伸筋のトレーニング
ゴムを使用して鍛えるのが、おすすめです。
手首をやや上に向かせながら指の曲げ伸ばしを行います。
方法
手首を上に向けた状態でゆっくりと指を伸ばす。
回数は50〜100程度を目安に行います。
実際に私がやり始めた頃は、20回ぐらいで前腕がパンパンになりました(笑)
最初は回数は気にせず、ポケットなどに入れておいて時間が空いたら少し行う程度でも大丈夫です。
ゴムに関しては始めは輪ゴムでも良いと思います。
他にはプロクライマーの安間さんが行っているトレーニングもおすすめです。
参考にどうぞ。
まとめ
手首の負担を減らすには筋肉のバランスも重要
トレーニンググッズはこんなものがあります。ご参考に。
前回にテーピングの方法を載せてますので興味のある方はどうぞ
肩関節、腰なども柔軟にして全身コンディショニングも重要です。